切っても切れない緩和ケア 緩和ケアにおける看護師の仕事内容と役割について

緩和ケアにおける看護師の仕事内容と役割について


緩和ケアとは、末期がんや難治性の疾患を抱える患者やその家族に対して、症状の緩和や心理的なサポートを行う医療のことです。緩和ケアにおける看護師の役割は、患者の闘病生活の質を上げて、尊厳を持って生きることができるよう支援していくことです。緩和ケアを行う看護師看護師の具体的な仕事内容には、症状の管理や心理的なサポートなどがあります。症状管理は、患者の痛みや呼吸困難などの身体的な症状を評価し、医師と連携を取りながら薬物療法や非薬物療法などで適切に管理します。そして、患者や家族の不安や恐怖、孤独感などの心理的な苦しみを理解し、傾聴や励まし、カウンセリングなどで心理的にサポートします。

また、緩和ケアの中でもより多くの知識と経験が必要とされる仕事として、終末期ケアがあります。終末期ケアとは、患者が最期を迎えるまでの期間において、患者やその家族に対して、医学的な治療だけでなく、心理的・社会的・宗教的な面も含めて総合的なケアを提供することです。そして終末期ケアの目的は、患者が自分らしく尊厳を持って最期を迎えることができるようにすることといえるでしょう。終末期ケアにおいては、患者の意思や価値観を尊重し、生命倫理的な問題にも配慮しながら、適切な医療判断や介入を行います。緩和ケア看護認定看護師として認定されるためには、まず日本看護協会が定めた基準を満たす必要があります。看護師として3年以上緩和ケアの現場に携わっていることや、緩和ケア教育プログラムを修了することなど、複数の基準を満たした上で受験資格を得られます。試験に合格することで、緩和ケア看護認定看護師になることができます。